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天文機材(オートガイド)

2014年2月 4日 (火)

うれしいこと  オートガイド記事から

HPhttp://homepage1.nifty.com/sakisaka/で公開している天体写真アルバムは、公開用だけでなく、今までどんな写真を撮ったのか暇なときに手軽に確認できるので、今後の撮影検討の際などに活用しています。

このアルバムサービスはカウンター機能があるので、正確に数えてもらうため自分での確認は出来る限りサムネイルの一覧を見るだけにしています。1枚ずつの画像を選ぶとカウンターがUPしてしまうからです。

先日もアルバムを眺めていると、特に傑作でないはくちょう座γ星付近の画像が他の2倍以上のカウントになっています。何故か不気味でちょっとしらべると、このブログのカテゴリーが「天文機材(オートガイド)」の群の記事からリンクしている画像でした。このブログはPHD Guiding関係での訪問が一番多いため、このカテゴリの記事からリンクされているこの画像のアクセスが伸びたようです。

前置きが長くなりましたが、

そして自分のPHDの記事を読み返していると、記事の内容が間違っていたかも、と不安になる部分があり、いろいろググッていました。すると私の記事で見覚えのあるグラフの載っているブログを発見!

なんと私の記事の内容をさらに発展させていろいろ考察されている方がいたのです。もちろん参照のお断りも載っているので大歓迎です。私の考察したシミュレーションを、実際の結果から逆展開されているのがすごい!

しかも工博をお持ちの方です。なんとなく裏づけをいただけたようで嬉しい!

とても分かりやすい記事にして展開されています。私の場合、頭も足りないし殴り書きなので、そちらのブログをお読みいただけると、もっともっと分かりやすく、しかもいろいろ試行錯誤を楽しめると思います。

http://d.hatena.ne.jp/hp2/20120507/1336405873

2012年11月24日 (土)

10月の遠征の画像(まだ?) と PHD guiding の困りどころは?

いまさら夏の代表的対象の処理終了です。

_45edf48cfj121019s_2

http://00.ips.fdinet.fujifilm.co.jp/9993993840/recent-dslr/226630503

45EDでコンポジットで頑張りましたが、SDPの8枚モザイクには迫力が及びません。でも画像処理は圧倒的に楽だし、素直な印象の写真です。逆に銀塩時代の印象に近く、変わり映えがしないとも言えます。

あと、よくフォルダを見たら、10月の遠征分はSDPのNGC253が未処理でした。追ってまたUPします。

ちなみに私のHP自体

http://homepage1.nifty.com/sakisaka/

は今現在、FTPが効かなくて更新が滞っています。幸いアルバムだけ更新する分にはHPサービスとは別のフジフイルムのサービスを使っているので問題はないのですが。

さて、写真が面白くないのでもうひとネタ。私のこのブログはアクセスログで、どんな検索ワードでみなさんが辿りついているかが分かります。殆どがPHDがらみだと分かります。みなさん彷徨っていらっしゃるようですね。

が、実際どんな部分を調べたいかはこのワードだと読みかねますね。ざっくり使い方が分からない、使う前に使い方を知りたい、という感じの方が多いのですかね。

PHD GUIDING のみの検索の次に後のほうに来る言葉は、追加で「使い方」が多いですからね。。。

Aclog20121124_2

2012年2月20日 (月)

PHD guiding パラメーター 解説シリーズ5 <完結編>

Otak007さんより先日コメントをいただき、まだPHDの解説に抜けと言いますか、自分の計画からの抜けがあったことに気づきました。

解説シリーズ1 で用語解説を例え話でしましたが、その後の記事と接点がないのです。

そこで、解説シリーズ3<本編>のパラメータ解説とのリンク記事を書きます。

私がいじると良いといったパラメーターはこれら

Aggressiveness (RAしかない)
Max duration(RA DECあり) 
Min.motion

です。

Min.motion

はシリーズ1での例えにのせると、「車の運転でXXcm車線の中央からそれるまでは無視してハンドル操作をしない」となります。実運用上は、少ししかずれなく問題ないのに、まめにハンドルを切ると蛇行運転になりますね。

大きくすればハンチング防止(蛇行防止)できます、しかし大きくしすぎてもハンドルと切るのが遅れ、壁にぶつかるかもしれません(ハンチングか一方にガイド星が飛び出ていきます)。赤緯側でバックラッシュが原因でこのジレンマに陥る場合が多いはずです(ズレた後でハンドルを切ってもバックラッシュの分だけ、遅れで実際にハンドルが効くことになるからです)。

そうならないよう、許す誤差範囲を適切に決めるパラメーターと理解しつつ、シリーズ3までの記事をお読みください。

Agressivenessは

シリーズ1での例えに乗せると、「流された分だけ敏感に反応してハンドル操作をするか」パラメーターといえるはずです。風で流されたからと言って、びっくりしてそのままハンドルを切ると反対に飛び出てしまいますね。そこは落ち着いてびっくり度合いより少なめに切れば反対への振り戻しを小さくして中央に車を戻すことができます。

あんまり鈍感にすると逆になかなか中央に戻りません。

そうならないよう、この過敏(敏感・鈍感)具合を調整するパラメータと理解しつつ、シリーズ3までの記事をお読みください。

Dutationは

シリーズ1での例えでは、「ハンドルの切り角に制限を決めてしまえ」パラメータです。(ちょっと違うのですが、現実には切り角はモーターのスピードに相当するので変えることはできません、ハンドルを切る時間が真に近いのですが難しく考えずに)。ハンドルを切りすぎてハンチングしないよう、「これ以上切っちゃダメ」と制限を設けてしまいます。

かなりハンチングには速攻性があるのすぐ分かると思いますが、逆に風が強い(シーイングが悪かったり、バックラッシュが大きかったり、ピリオディックモーションが大きい)場合に、小さい切り角の制限を設定されてしまうと、いつになっても中央に戻ることができません。

そうならないように、ハンドルの切り角(本当は切る時間)を決めるパラメーターになります。

Hysterisysですが、

これは解説が難しいです。というか、ホントのところ、どんなロジックを組んでいるか、製作者に聞きたいのですが、製作者に失礼なのと語学が足りないのでなんともいえません。不感帯(これだけずれたら制御を開始したい)を設定したいパラメーターのはずなので、このパラメータを増やす効果は、Agressivenessを小さくすることやdurationを大きくするのと同じようなもののはずです。ですから私はいじる必要はないと考えています。

こんなところでやっと一連の記事は完成とします、。

2012年1月11日 (水)

PHD Guiding パラメーター解説シリーズ4 <後編>

昨日あたりが日の出の最も遅い日のようで、出勤時に長い自分の影をみることができました。でもとても寒い朝でした。

久しぶりの「PHD Guiding パラメーター解説シリーズ」。今回で最後のつもりです。

今回は「パラメーター」ではなく、ガイドそのものについて。

「PHDのグラフはまともだが、撮影した星像が流れる」場合についての解説です。

=========================

PHDのグラフがまともな状態に追い込めていれば、「撮影鏡筒の結像性能が悪い」か、「ガイド鏡カメラから撮影鏡筒カメラの間の強度がない」のどちらかで、赤道儀やパラメーターのセッティングはシロとなります。

「撮影鏡筒の結像性能が悪い」場合、大抵 画像ほぼ中央に対し(光軸狂いを除いて)対称に流れるようになるので、すぐにわかります。

「ガイド鏡カメラから撮影鏡筒カメラの間の強度がない」場合は、画像全体が同じ方向に同じような流れ方(極軸のセットミスは除いて)になります。

「ガイド鏡カメラから撮影鏡筒カメラの間」が10ミクロン動けば、10ミクロン星像が流れる(現実には焦点距離や方向で違います)ようなもので、このように考えてみるととてもシビアな問題だと分かるでしょう。

----------------

■解決策A

オフアキシスガイドにする。(これでほぼ大抵の強度的トラブルからは開放されます)もちろん、下のBの内容も取り入れたい。④は全く関係なくなるが。

■解決策B(というか、チェックポイント)

①鏡筒バンドを2本組のものにする。(ガイド、撮影筒共に)

1本組の場合、ちゃんとバンドの中央で鏡筒の重量バランスが取れるように調整しましょう。そして、1本組の場合は、バンド内のフェルトを、テフロン板などに張り替えることをお勧めします。また、FSQの純正のようなオフセットの1本バンドも、バンドの部分には重心がないわけですから、バンドの部分に重心が来ているわけではなく、不利になります。

2本組の場合でも、2本のバンドの中央に鏡筒の重心が来ていることが理想です。2本組ならフェルトの張替えなどに特にこだわる必要はないはずです。

いずれの場合でも、鏡筒バンドのしめつけはそれなりにしっかりと。

②接眼部の強度は? (ガイド、撮影筒共に)

屈折の場合は、ドロチューブはピントロックすればしっかり止まっているだろうか?不安があれば市販グッズや、自作の工夫で強化を。

反射ではドロチューブの強化に加え、ドロチューブ以降自体の重さに鏡筒が耐えられているだたろうか?ここにも強化を。また、副鏡や主鏡は強度的にしっかりと固定されているだろうかチェックを。

③プレートはしっかりしたものを

アルミなら10mm厚とかも少し欲しい。(もちろん、乗せる重量などにも依存するが簡単に言ってしまって10mm以下では話にならない)

④ガイドマウント

「よいもの」を使うのはもちろんだが、使わないのがベスト。イメージシフト装置を使おう。

⑤コードはつっぱってないだろうか

カメラやオードガイダーのコードが垂れ下がって引き回されていないだろうか?コードはカメラかだ出た後、プレートか鏡筒バンドあたりに固定してから垂らそう。

⑥カメラのカメラマウント、ガイトカメラの取り付け部は

カメラマウントにガタなどはないか。ガイドカメラの差込部などにガタはないか。ガタがあるようなら対策を。

------------

これらを実践してみてください。

そして、始めに10分間撮影してタワミきらせてから撮影しようという考え方にも落とし穴があります。鏡筒の向く方向が変わるごとに、かかる力の向きや大きさが変化します。はじめの10分で動ききったから、次の10分は動かないとは限りません。

======================

これにてオートガイド関係の解説は一旦終わりにします。

暇をみながら、HPに今までの解説をまとめなおしたページを作っていきたいと思っています。もう少し分かりやすく書けるとよいのですが。

これまで何かお役に立てましたでしょうか?

2011年12月12日 (月)

PHD Guiding パラメーター解説シリーズ3 <本編>

やっとここまで来ました、第1回目から一ヶ月以上かけてしまいました。

今日はパラメーターの話です。

私のPHDでの経験と、あと類推の部分もあります。よって、皆さんの参考として確実なのかは分かりませんが、EMシリーズとか私に近い環境(パックラッシュの程度とか、ピリオディックモーションとか)の方には少しは役立つかもしれません。

以下の解説の解説はまた後日入れます。

また、「PHDのグラフは満足なのに、撮影した画像が流れる」ケースもまた後日記事にできればと思っています。

=======================

■はじめに
まず、最低限のガイド鏡側の「強化策」(ガイドマウントや接眼部)は
予め講じてください。

そして、
ガイドのグラフはきれい(RMSも満足)なのに、「撮影した像が流れる」場合は、
ガイド(パラメーター)の問題ではなく、トータルな光学系の強度の問題です。
これはまた別の機会に記事にします。

まずここで評価したいのは、ガイド(パラメーター)の追い込みです。
よって「撮影した像」での誤った判断はせず、
あくまでも、PHDのグラフ(とRMS)を判断基準にして作業を進めることが大切です。


■私式では、下記のパラメーター以外はいじらない。
 Ver1.13前提で話を進める。

 RA Aggressiveness
 MAX RA duration

 Max DEC duration

 Min.motion
 Calibration steps

 Dec guide mode = Auto      固定
 Dec Algorithm  = Resist swiching 固定
 
 で、いじる前に一応デフォルトで一回やってみてください。
 デフォルトでうまくいくのに、沼に入ることはありません。


■まずとりええず下のパラメーターで試す。

 RA Aggressiveness
    80   にしてみる
 MAX RA duration
    1000  のまま


 Max DEC duration
   以前の解説で測定した赤緯のバックラッシュタイムの半分以下程度にしてみる。
   1秒強程度だったならまずは500に。

 Min.Motin
   以前の解説で得られる、あなたの目標とするRMSの2/3~1/2程度の数字にする。
   小さすぎると積極的に修正しすぎてハンチングの元になるし、
   大きすぎればガイドは甘くなる。

 Calibration steps
   以前の概説で測定した赤緯のバックラッシュタイムより短くする。
   目安を出すなら、バックラッシュタイムの半分以下。
   これでキャリブレーションに失敗するようなら適切に調整する。
   (→キャリブレーション時の移動が少ないなら大きくする。 )
   (→           移動が大きすぎなら小さくする。)

 これで満足な結果が出ないなら、下記それぞれの策を試す。


■赤経(RA)

(A.とB.の境目を定義するのは難しいので、どちらも試してみて。)

   A.赤経(RA)がハンチングする場合。
    ① Max RA duration    をハンチングがなくなるまで小さくする。。
       * 0.2秒程度小さくしては、ガイドを数分させて様子を見ると良いだろう。)
      * ハンチングが安定して収まるところを見つけたら、それ以上は小さくしない。)
      赤経のハンチングは殆どこれで回避できるはずである。

      ハンチングは収まったが、durationを小さくしたことでガイドが追いつかなくなる
     (中央からどちらかに寄り気味になる or 周期の長い波がある)ようなら、
    
        Max RA duration をいま下げた値より少し大きくし、ガイドが追いつくように)、
      RA Aggressiveness を下げることで(ハンチングしなくなるように)。
         これを試行錯誤して、この2つパラメーターのバランスポイントを探る。

     B.赤経(RA)の細かな周期の波(波の中心はグラフ中央付近)があることが原因で
    目標RMSを達成してないと考えられる場合。
    ① RA Aggressiveness を小さくしてみる。
       * 10程度小さくしては、ガイドを数分させて様子を見ると良いだろう。
      * 満足できるところを見つけたら、それ以上は小さくしない。

   C.赤経(RA)が中央からどちらかに寄り気味、または、周期の長い波になっていることがで、
    目標RMSを達成していないと思われる場合
    ① Max RA duration を大きくしてみる。
       * 0.2秒程度大きくしては、ガイドを数分させて様子を見ると良いだろう。
      * 満足できるところを見つけたら、それ以上は大きくしない。


  D.ここまで調整がつかない場合は、ここまでケースで最もマシな設定にしたうえ、

   ハンチングが満足しない傾向ならば、
   ① Min. motoinを大きくする。(ガイド精度の妥協)
   
   ハンチングはなく、ガイドが追いつかないならば
      ② Min. motionを小さくする。
      を試してみる。
 


■赤緯(DEC)

  A.赤緯(DEC)がハンチングする場合
      ① Max DEC duration   を小さくしてみる。
      * 0.2秒程度小さくしては、ガイドを数分させて様子を見ると良いだろう。
     * ハンチングが安定して収まるところを見つけたら、それ以上は小さくしない。

       ハンチングは収まるが、durationを小さくしてことでガイドが追いつかなくなる
       (中央からどちらかに寄り気味になる or 周期の長い波がある)ようなら、
    元に近い値まで(大きい方)へ戻して、

    ② 赤道儀の赤緯のモータースピードをキャリブレーション後10~30%程度遅く設定してみる。
         これはキャリブレーションをやる毎後に行わねばいけない。
     (キャリブレーションをするときには元に戻して、キャリブレーション後にまた遅く設定する)
         * 赤緯で赤経のRA Aggressivenessのような効果を狙う意味がある。

  B.赤緯(DEC)の細かな周期の波(波の中心はグラフ中央付近)があることが原因で、
   目標RMSを達成していないと思われる場合
    ① 赤道儀の赤緯のモータースピードをキャリブレーション後10~30%程度遅く設定してみる。
         これはキャリブレーションをやる毎後に毎度行わねばいけない。
     (キャリブレーションをするときには元に戻して、キャリブレーション後にまた遅く設定する)
         * 赤緯で赤経のRA Aggressivenessのような効果を狙う意味がある。

  C.赤緯(DEC)が中央からどちらかに寄り気味、または、周期の長い波になっていることがで、
   目標RMSを達成していないと思われる場合
   ① Max DEC duration を大きくしてみる。
      * 0.2秒程度大きくしては、ガイドを数分させて様子を見ると良いだろう。
     * 満足できるところを見つけたら、それ以上は大きくしない。

  D.ここまで調整がつかない場合は、ここまでケースで最もマシな設定にしたうえ、

   ハンチングが満足しない傾向ならば、
   ① Min. motoinを大きくする。(ガイド精度の妥協)
   
   ハンチングはなく、ガイドが追いつかないならば
      ② Min. motionを小さくする。
      を試してみる。
 
   Min.motionをいじると煮詰めた赤経のガイド精度にも影響してしまう。残念ながら。

2011年12月 4日 (日)

PHD Guiding パラメーター解説シリーズ3 <準備編2>②

つづき

○ おまけとして赤緯バックラッシュ時間を測定。

① 赤道儀の赤緯のモータースピードをいつもガイドに使う速さに設定する。

② PHDをループモードにして、画像を画面に表示させたまま、赤道儀の南北どちらかの  

  微動ボタンを星が動くのが分かるまで押す(動いたら離してよい)。

③ PHD guidig の Adbanced の設定項目のうち、Disable guide output にチェックを入れる。

④ ガイド星を指定するまでの操作はいつも通り行い、PHDボタンを押す。

  キャリブブレーションは不要(というか、③の設定なのでPHDが行おうとはしない)

⑤ オートガイドを開始(PHDを押す)し、グラフを表示させる。

⑥グラフを見ながら、②と反対方向のボタンを押しグラフが反応するまでの時間を計る。

  これがバックラッシュタイム。短いほどよいが、自動導入の「早さ」からの制約により、

  近頃の自動導入対応赤道儀は、バックラッシュは大きくとられている。

■私のEM-200 TEMMMA の測定結果

計算で515mmは縦のスケール2.2秒角です。

赤緯成分(極軸誤差)はまずまず。

ピリオディックモーションは515mmでははみ出ました。想像で7マス分、大体±7秒ほどありそう。しかも元位置まで戻らない。単純にウォームとホイルの1回転分以外の要因もある様子。でもガイドできてるから気にしない。

3

バックラッシュタイムは、赤緯が最速の13.5秒角/secでも約3秒あった。

=========================

ここまで時間がかかりました。

やっと次回からパラメーターそのものの解説を始めます。

お気づきの方もいるかもしれませんが、前の記事も少しずつよりわかりやすく書き直しています。

PHD Guiding パラメーター解説シリーズ3 <準備編2>①

Guiding パラメーター解説シリーズ3 <準備編2>
今回は、
○「ピリオディックモーション」と 「極軸(望遠鏡)の誤差」 測定 
の説明をします。

PHD(オートガイド)の説明には遠回りのようですが、この2つは把握しておいたほうが、
パラメーター設定が行き詰りかけと時の目安となると考えるからです。

さて、早速内容に入りましょう。

===================================

「ピリオディックモーション」 と 「極軸(望遠鏡)の誤差」と
・ピリオディックモーションは 赤経(RA)の追尾に、
・極軸(極軸望遠鏡)の誤差は 赤緯(DEC)の追尾に、
影響を与え、それぞれの誤差が大きい場合にガイドが困難になることはもちろん、
誤差が小さいのに積極的にガイドをさせるようなパラメーターになっていると
暴走を招く原因となります。

PCなどを使ったオートガイドが主となった今ではこの2つは簡単に測定ができます。

■まずは数学的準備をします。

PHDのグラフの縦軸1区画(ガイドカメラの1ピクセル)が何秒角か把握しておく必要があります。
1ピクセル当りの角度(秒) FOVp["] は、ガイドカメラのピクセルサイズ Psize[μm]、ガイド鏡の
焦点距離をf[mm]として、
FOVp["] = 206*Psize[μm]/f[mm]
となります。PHDの縦軸1区間が、この式で求めらる角度になります。
私の105SDPは515mm、SSAGが5.2μmなので、2.1["] です。

■測定に入ります。

○はじめに基礎知識。
PHDの横軸1区画は時間の1分、縦軸の1区画は上式で求めた角度です。
測定をすると教科書的には下図のような波形が得られます。

2

DECは数分もすればどちらかの方向にずれていきます。これが極軸誤差による影響です。天の赤道と子午線が交差する付近が、極軸の方位誤差の影響が赤緯のズレとして最も大きく現れることろです。天の赤道と地平線の交点(東西あります)が、極軸の高度誤差が赤緯のズレとして最も大きく現れるところです。

RAは数分(赤道義のウォームホイル歯数144枚なら10分、180枚なら8分、288なら5分)の周期の
サインカーブのような波形になります。現実的にはサインカーブよりガタガタで他の周期の波も混ざります。
波の形はその時々(歯車の位置関係)で異なりますし、波の始まる部分もどこから始まるかはその時々です。

○そして実測定。
極軸誤差とピリオディックモーションの計り方(撮り方)

①ガイド用の鏡筒に、オートガイドカメラと取り付ける。
 300mm程度の短めがお勧め。精度が良くない赤道儀で焦点距離が長いと、
 グラフの範囲から出てしまい、測定できない場合がある。
②極軸望遠鏡で、赤道儀の取り扱い説明書に従って極軸を忠実にあわせる。
 EM-200などでは経度補正の設定などに狂いがないかも確認する
③大気の浮き上がり分も補正してみる。
 北緯30度から40度では、北極星は1’ 40”から1’ 9”だけ浮き上がって
 実際よりも上に見えています。この分、逆に下に見込んでセットする。
④子午線と天の赤道が交差する(要するに日本では天頂の30°程度南)付近にガイド鏡を向ける。
⑤PHD guidig の Adbanced の設定項目のうち、Disable guide output にチェックを入れる。
⑥ガイド星を指定するまでの操作はいつも通り行い、PHDボタンを押す。
 キャリブブレーションは不要(というか、⑤の設定なのでPHDが行おうとはしない)
⑦PHDのグラフを見る。10分間とりあえず見てみよう。
 10分間でどれくらいずれたか、グラフで読み取ってみる。
 赤緯成分(極軸ズレ)評価は⑪へ
 赤経成分(ピリオディックモーション)評価は⑭へ
 グラフの画面コピーなどをとっておき後でゆっくりやると良いでしょう。

⑧今度は④ではなく、西または東のあまり低すぎず、
 かといって天の赤道から遠すぎずの星を入れる。
 (要するに、北西か北東の高度20~30度程度の星を入れればよい。)
⑨ ⑤⑥を行う。
⑩PHDのグラフを見る。10分間とりあえず見てみよう
 10分間でどれくらいずれたか、グラフで読み取ってみる。
 赤緯成分(極軸ズレ)評価は⑫へ
 赤経成分(ピリオディックモーション)評価は⑭へ
 グラフの画面コピーなどをとっておき後でゆっくりやると良いでだろう。

⑪ ④の位置は、極軸のセットの水平方向誤差が、赤緯に最も影響を与える場所である。
 10分間で赤緯のグラフはどれくらいずれたか、グラフで読み取ってみる。
 下の表から極軸がどれくらいズレているのか、読み取ってみよう。
 x[分間]で検出されたズレが dσ[“] のとき、
 σ[‘]だけ極軸がずれているということが分る表である(天文年鑑の公式から計算した)。

⑫ ⑧の位置付近は、極軸のセットの高度方向誤差が、赤緯に最も影響を与える場所である。
  10分間で赤緯のグラフはどれくらいずれたか、グラフで読み取ってみる。
  下の表から極軸がどれくらいズレているのか、読み取ってみよう。
  x[分間]で検出されたズレが dσ[“] のとき、
 σ[‘]だけ極軸がずれているということが分る表である(天文年鑑の公式から計算した)。

Photo

⑬極軸ズレの評価
 ざっくり考えて水平方向・高度方向で誤差が大きい方で判断してみよう。
(厳密には両成分のベクトルで考えれば良い。)

  1’のズレならとても素晴らしい赤道儀とあなたのセット能力。
  3’程度は、高価な赤道儀ならまずまずな値。大体高価な赤道儀のスペック(保証値ではない)
  5’程度は、高価な赤道儀にしてはちょっと大きいかも。廉価品ならこの程度かも。
  10’程度は、我慢できないところです。高価な赤道儀ならメーカーに調整依頼しても良いのでは。
    あなたの合わせ方にも問題がないか確認を。視野の回転も影響が見えてくるだろう
   30’程度は、もう北極星を中心であわせたのと同じこと。
       極望ではなくただのパイプでも同じ程度にあわせられる。

  1’程度に近い方の場合、赤緯関係のパラメーターを積極方向にすると、
    ハンチングの原因となりやすいかもしれない。
   10' 程度に近い方場合、赤緯関係のパラメーターを緩いものにすると、
       ガイドが間に合わないかもしれない。

   そんな目安が得られる。

⑭ピリオディックモーションの評価
  ピリオディックモーションは⑦⑧いずれで得られたものでも評価できる。
  そのときの歯車の位置でも刻々と異なるもの。どちらでも好きなほうで評価。
  赤緯のグラフはサインカーブや歯車状の大波が既述の歯数に応じた周期で現れているはず。
 波の谷底と頂点まではどれくらいの幅だろうか?
 幅が10”であればピリオディックモーション±5”と一般に表現される。

 ±5を割ってくる赤道儀の方は、良いものをお持ちです。
 概ね5より大きいのではないだろうか。
 
 素直な波形ならば大きくてもパラメータ設定に大きな苦労はないと思う。
 しかし、汚い波形(急に変化することが部分的にある)は厄介だ。
 波形を頭の隅に置いておこう。ガイドを始めて赤経が毎度急に暴れるなんて
 ことがある場合は、ここからの影響だ。

すぐ次に続く

2011年11月14日 (月)

PHD guiding パラメーター 解説シリーズ2 <準備編1>

先週は酷い喉風邪をひいてしまいました。いまもすごい声をしています。

先週末は今年最後(といっても今年は夏に一度ですが)の浄土平に行って、天文台の冬季閉館の

  手伝いでも出来たら、と思っていましたが、結局土日は寝て

過ごしました。

そんなわけで先週あたり書きたかった記事をやっと今日になってUPです。


今回は<準備編>。

PHDやその他オートガイドソフトを使うにあたり、「適当な度合い」を把握するのに必要な数字を考えてみる。

PHD guiding の場合、Tools > Enable Graph で History 画面が開き、ガイドの状態を見ることができる。

縦軸の1マスは、オートガイド用カメラの1pixel。

そして左にはRMSが表示される。ここではRMSと標準偏差は同じ。

RMSが1.0の場合、ガイドカメラの1ピクセルの1辺の長さを1として、全露光回数中の約68%は±1.0(直径2.0)の中に星像の中心が入ったことを意味する。

満足なガイドには、RMSをいくつを狙えばよい?そのためにどんなパラメーターに設定すればよい?

これを考えられれば、パラメーターをいじくりはじめる前に、RMSをどのくらいまで追い込めば満足してよいのかの概ねの判断材料にできるはず。

このRMS、みなさんの場合はどのくらいを狙えばいいのか掴めるようにしてみた。

●星像の大きさのシミュレーション

撮影する光学系(ガイド鏡でももちろん同じ式)のエアリーディスク(思い切って「最小の解像度」と解釈してしまっても大きな間違いではないです)の大きさ(AD[μm])は、光学系のF数をFとして、波長を590[nm](緑)として、

  AD[μm] = 1.22[定数]xλ[波長μm]×F×2[直径へ]

 AD[μm]=  2.44[定数]xλ[波長μm]×F

波長を0.59μmまで代入してしまうと、

 AD[μm] = 1.44 x F

と書ける。

簡単な表にすると、(WLはμmで表す波長)

Ad_3

になる。F=4 ならば 5.8[μm] 。

これより小さい「事象」はあまり意味を持たないことになる。(繰り返しになるが学問的にはこれを最小解像と考えるのは正しくありませんが「ざっくり」的には十分。)

ここから私の105SDPを例に解説を進める。

105SDPは、F=4.9 f=515[mm]。よって、AD 7.2[μm] 。撮影用のカメラである、EOS X2 1pixel = 5.2[μm]。ピクセルサイズより星像(最小解像)の方が大きい。

私の場合、オフアキを使っているため、撮影鏡とガイド鏡のスペックは全く同じ。しかもSSAG(ガイドカメラ)も 1pixelが5.2[μm]。よって、撮影鏡とガイド鏡のスペック関係を考える必要はない。

ガイド鏡(私はオフアキだが)のSSAG (ガイドカメラ)で、RMS値がそれぞれの値のときの、撮影カメラの EOS X2 1pixel = 5.2[μm]として、エアリーディスク(星像)がチップ上でどう表現されるか、エアリーディスクを5,8[μm] (私の105SDPはF4,9だが、F4の値で計算してしまうので現実より小さい=厳しい)シミュレーションをしてみた。結果は下図。

Rms1

Rms2

左列のグラフは、PHDのグラフイメージ

右2列がチップ上の星像のシミュレーションで枠の目盛を5.2[μm](EOS X2のピクセルサイズ)、エアリーディスク(星像)は5.8[μm](F4の撮影鏡のエアリーディスク)でわざと真ん中を抜いた円で書いてみた。集中具合が分かりやすいと思う。一応、エアリーディスク(星像)がpixelの"ど中央"と"ど交点"にきた場合の2種類を表した(黄色とオレンジ)。

シミュレーションを見ると

  RMS=0.1ならば      2x2 - 3x3に

  RMS=0.2ならば   ほぼ2x2 - 3x3に

  RMS=0.3ならば    まあ2x2 - 3x3に

  RMS=0.4ならば   まあ3x3かな

  RMS=0.5ならば      3x3よりちょっとでかいかな

といった具合に撮影カメラのチップ上にエアリーディスクが表されることがわかる。あまり0.3くらいまでは実際大差ないのでは?という結果であり、個人的経験とは合っている。

一夜、1回ごとにRMS値に一喜一憂しても、現実はシーシングの結果を見ているだけのような気がして、えいや!いいと思いう。そんなわけで、私の場合はRMS0.3以下もいけば十分だと思っている。

上のシミュレーションは 撮影鏡 F=4 の 5.2[μm]チップで計算したので、FSQやイプシロンとKAF8300やデジカメの組み合わせなら、だいだいどれもこんなものだろう。反射も中央遮蔽があるので、F2.8のスペックでも現実はもっと甘いはず、、。デジカメだとベイヤー配列ですからまず十分だろう。CCDの場合は気にする方は厳し目でもいいかもしれない。ご自由に。

私の例はオフアキなのでガイド鏡と撮影鏡は全く同じであった。

では、ガイド鏡を使っている場合は?

例としてガイド鏡が300mmで撮影鏡が500mmのような場合には、3/5にして、RMS0.2以下あたりを狙えばよいのではないかと思いう。基本的にガイド鏡が撮影鏡よりも極端に小さいと、いろいろ面倒なので私はオフアキがお勧め。


次回の準備編2は、極軸や赤道儀はどれくらいの精度が必要か、にします。

ではでは。

2011年10月28日 (金)

PHD guiding パラメーター 解説シリーズ1 <用語編>

本当は今日の午後から休んで撮影に行きたかったのですが、明日の午前に仕事が入ってしまったために断念しました。そして明日の夜はもう天気が悪そうですね。

今年は週末の天気が悪いですね。坊主で終わってしまいそう。。。。

そんなわけで、若干の暇ができました。

「PHD guiding パラメーター 解説シリーズ」をはじめたいかなと思います。

一応 眼視ガイド、ST-4、とやってきたので、その知識を総動員して皆様のお役に立てればと。


今日はまずオートガイドに最低限必要な、事前の用語知識からいきます。

●シーイング          <空の要素> →もちろんご存知ですよね?

●ピリオディックモーション <機械の要素> →ご存知ということで。

●バックラッシュ       <機械の要素>

ご存知のはずですが、おさらいとして一応。ギアの遊びです。遊びがないとギアは「動かない・磨耗する」のでかならずギアには遊びがあります。

赤経の修正用(微動)モードで動くモーターは基本的に恒星時に対して増速・減速するだけで逆転まではしない設定です。よって常にギアは1方向に押されて動いているのでバックラッシュの影響は現れません。

赤緯は、基本はモーターは停止していて、ガイドの修正操作の際には北へ南へと逆転動作をしますので、バックラッシュの影響を受けます。

このバックラッシュの影響、とは何か。人(あるいはオートガイドソフト)が南へ動かしたいとボタンを押しても、すぐには南に動かない。少し動かしたいと思っているのに、なかなか動かないから、南へ動くボタンを長く押していたら、結果的に今度は南に行き過ぎてしまった、それでは今度は北に戻さなければと北へ動くボタンを動かしてまた同じことを繰り返してしまう、という問題(下のハンチング)の元となります。

ハンチングもバックラッシュも、目視でガイドをしたことがある人ならすぐに感覚的に理解できますが、最近は経験のない人のほうが多いかもしれませんね。

●ハンチング <制御理論的な要素>

バックラッシュで解説してしまいました。違う例で説明しましょう。

高速道路を運転しています。ハンドル操作で車線の中央を走らせるのが完璧なガイドだとしましょう。この高速はゆるいカーブが右へ左へと続いています。このゆるいカーブは少しずつ訪れるので、ハンドル操作も少しずつゆっくりと対応すればよく、車線の中央を保つことは比較的容易です。カーブをピリオディックモーションに見立てた、対応のイメージです。

しかし、横風が吹いています。路肩に防音壁があったりなかったりの箇所があって、場所毎に風の強さが大きくかわります。いま、風で右に車が大きく流されました。あなたは慌てて左にハンドル操作をします。しかし慌ててハンドル操作をしたので、大きく切ったために、今度は風に流されたのと逆にの右にはみ出しました。また、大きく左にはみ出して、、、結局まっすぐ走りません。風をシーイングに見立て、ハンチングがおきるイメージです。そして、慌ててハンドルを切らずに、落ち着いて控えめなハンドル操作をすればハンチングは小さくできます。これがハンチングに対する、オートガイドの設定の肝になります。道路に穴が開いていた場合にも同じようなことが起こりますね。これは赤道儀のギアの傷や砂噛みなどの例えに使えるかもしれません。


次回は、グラフのRMSをいくつ狙いでいくか。そして、各パラメーターの解説、と進めて行きたいと考えています。(一応 赤緯の設定までは下書きできています)

ちょっとモチベーションが必要なので、もし見ている、期待している方がいましたら、コメントでもお寄せいただければ幸いです、、。

2011年10月11日 (火)

PHD guiding パラメーター の探索①

3連休に入る金曜夜、快晴だったので自宅前でSSAG+PHD Guidingの追い込みを行いました。

昨年、この組み合わせを導入して即実践に入り、4回遠征をしたのみ。遠征中は条件の追い込みが足らないのを承知で使用していました。今回初めての追い込み?研究というわけです。

結果、シーシングが良くなかったもののRMS 0.25程度が安定して得られるようになりました。私の場合、オフアキ使用で撮影系兼ガイド鏡が105SDP 515mmです。また、カメラ(X2)とSSAGのピクセルサイズは同じなので、RMS 0.25なら十分だと思っています。

Ssaggr_4

パラメーターはこれです。上記の撮影系と、赤道儀がEM-200 TEMMMA2Jrです。

1_3 基本的に、デフォルトで十分。

durationとcalibration stepだけをいじりどころとしたほうが整理しやすいtp分かりました。

また、calibration stepはST-4のキャリブレーションの概念とちょっと異なるため、注意が必要だとわかりました。

詳しい解説?はまた次回以降にさせてください。誰にでも一般化した形でまとめてみます。